はじめまして、生産技術研究所・山崎研究室B4の石川です。
この春学期に川崎先生が主催する少人数セミナー「貧困問題への社会基盤の貢献を考える」を受講し、川崎先生のご厚意に甘え、6/12~6/17にかけてミャンマーへの現地調査へ参加させていただくことになりました。私にとって、はじめての海外での現地調査でしたが、非常に有意義な経験になったので、ここで少し紹介させていただければと思います。
他の先輩方も既に紹介をしていますが、現地調査に乗り出す前の6/13に、ヤンゴン工科大学(YTU)の学生と貧困問題に関するワークショップを行いました。私はここで、少人数セミナーで事前に学習したロバート・チェンバースの「Rural Development」という書籍を紹介させていただきました。YTUの生徒と貧困について議論をしつつ、文化や暮らしの違いから来る視点や意見の違いなどを学ぶことができたのは興味深かったです。
ワークショップの様子 |
聞き取り調査:通訳をしてくれたYTUの生徒には頭が上がりません |
6/14はヤンゴン郊外、6/15~17はバゴーに移動して、それぞれの場所で農村での聞き取り調査を行いました。最貧層の人々ほど危険な地域に住んでいること、洪水等の災害が貧困を加速させていることなど、書籍の内容を実際の経験を通して確認できた一方で、書籍を読むだけでは知ることができなかったことも多く発見できました。ミャンマーでは、軍事政権が崩壊した2011年以降、ここ数年でモータリゼーションが急速に進行し、人々の生活もそれに合わせて急速に変化したそうです。その急速な変化の代償として、都市部と農村部の格差拡大や深刻な環境破壊が問題となって現れてきていると感じました。このような問題は、ミャンマーの発展段階を知った上で、実際にその場を訪問しなければ知ることも注目することもなかったことかもしれないので、現地を訪問することの重要さを痛感しました。また、それ以上に、現地を訪れてその場で生きる人々の生の表情を見て話を聞くことは、知識を得ること以上に心に響くものがあり、貧困問題を解決していきたいという想いがより一層強まりました。
最後に、ワークショップや聞き取り調査、観光などを通して、YTUの学生たちと文化的・社会的な交流を深めることができたことを心から嬉しく思います。これからも彼らとの繋がりと大切にし、より強固な関係を築いていけたらと思います。
そして、貴重な経験をさせてくださった、川崎先生、ありがとうございました!!