Friday, July 26, 2019

UT-YTU Workshopをしました!

こんにちは!M2のやまがみです!
6月中旬に、現地調査のためミャンマーへ行きました。
今回は川崎先生の少人数セミナーのメンバーでの調査ということで、内容が盛りだくさんの日程でした。

今回はせっかくなので、ファシリテーターをさせて頂いた学生ワークショップ(6/13@YTU)について書きたいと思います!

テーマは少人数セミナーと同じく「貧困削減に社会基盤がいかに貢献するか」でした。
このテーマを、東大(UT)社会基盤の学生と、ヤンゴン工科大学(YTU)社会基盤の学生合わせて20名程度で議論しました。

正解のないテーマに、国・言語の違いを越えてどのように取り組むか。。。
出発前の準備から下村さんと一緒になかなか悩みました。
悩みすぎて行きついた火鍋食べ放題

少ない時間でアウトプットまで辿り着くのと同時に、Being on the same pageも大事に、次の3つのインプットの時間を設けました。
  • 学生による、テーマに関連した研究の紹介(UT 下村さん・奥田さん、YTU 3名)
  • 開発経済学関連書籍の内容の紹介(UT 石川さん・佐野さん)
  • 開発協力の現場から実例の紹介(JICAミャンマー事務所 中村さん)
研究紹介をするなっちゃん

ここから、中村さんが紹介してくださったProject Cycle Managementの一部に沿った形で、アウトプットに向けたエクササイズをしました。
  • バゴーの貧困削減を題材に、極めて重要なProgramme/Sectorに絞りCore problem statementを決定する。
  • 6人程度のグループに分かれ、Core problemのCause, Effect, そしてSolutionを挙げていく。
  • それぞれのSolutionに対して、社会基盤がどのように貢献できるかを議論する。
手探りながらもみんなで議論

グループワーク!上手くいきました

詳しい内容や成果は、別途資料をアップできたらと思います!(いつか・・・)

大まかな感想としては、YTUの学生が出してくれる生々しい情報・実情が複雑に絡み合っていて、社会基盤のみならず社会制度にしろ教育にしろ、
何か一つを変えるだけでは貧困削減が見えてくるわけではないし、
何か一つを変えるのも相当難しいのだなと思いました。(具体性に欠けますが、、)
今回のWSで得た成果自体は、一般的に言われる範疇に収まってしまったかなと進行中は思いましたが、それまで積み重ねた議論を振り返ると、現場の声に即して根拠立ったものになったのではと思います。

一番の感想は、
初めてのWSファシリテーターなんとか無事できてよかった〜〜!です。

パゴダのおかげか~~!?
綺麗でした。
協力してくださったJICAの皆さま、UT・YTUの皆さま、そしてこの機会を用意してくださった川崎先生、ありがとうございました!


YTU生にもらったタナカを付けて。一番うれしいお土産に

Thursday, July 4, 2019

卒論結果の検証データ集め

こんにちは! M1の奥田です。
先月の6/12~17日でミャンマーに行ってきました。今回でなんと4回目です。
今回は現地の学生とのワークショップ、聞き取り調査、農村の訪問等を行いました。
僕からは、ヤンゴンで行った聞き取り調査について紹介します。
今回ヤンゴンで行った調査の目的は僕が卒業論文において行った衛星画像からの建物ごとの収入レベルの推定結果が本当に正しいのかを検証するためのデータを集めることです。衛星画像からの収入レベルの推定結果の例は下の画像のようになっています。この図では、赤い建物が富裕層と推定され建物、橙色の建物が中間層と推定された建物、黄色建物が貧困層と推定された建物です。

推定結果の例(赤:富裕層、橙:中間層、黄:貧困層)
今回調査を行ったのはヤンゴンの中心部からは車で1時間ほどの距離にある郊外部です。この地域を調査の対象として選んだ理由は、この地域はヤンゴン中心部と比べて建物が未収しておらず、収入レベルの推定を行うために必要な、衛星画像からの建物の検出の精度が高いためです。ヤンゴン中心部では建物が密集しているため建物の検出がうまくできませんでした。

調査実施地(赤枠)

卒業論文においては2014年の衛星画像を利用して推定を行ったのですが、衛星画像の時期から5年近く経過しているということもあり、建物の数がかなり増えていました。そのため、聞き取り調査を行う際には推定結果と現在の衛星画像を見比べ、2014年当時から存在している建物を選ぶようにしました。この地域はヤンゴンの中でも最近になって開発が進んだ地域のようで、ほかの場所から引っ越しをしてきたという人が多くいました。

聞き取り調査の様子
今回集めたデータは衛星画像の時期と5年ほど差があるため、単純に推定結果と聞き取り調査から得られた収入とを比較することはできませんが、ほかの指標と組み合わせることで推定結果の検証を行おうと思います。
今回の訪問においても、川崎先生をはじめJICAの方々やYTUの方々には大変お世話になりました。ありがとうございました!

調査後の夕食時の集合写真



Thursday, June 20, 2019

雨季のミャンマーで初調査!

こんにちは!川崎グループ所属,修士1年の西原です.
先日,6/12~17にミャンマーにて現地学生との研究報告,および洪水常襲地区でのアンケート調査を行ってきました.私にとっては3か月ぶり3回目のミャンマー訪問で,雨季に訪問するのは初めてでした.飛行機から降り立った時,前回2月に訪問した時はめっちゃ暑い~という感じでしたが今回は蒸し暑い~という印象でした.

事前に輪読した本

今回の訪問は前回までとは異なり,事前に発展途上国の農村の貧困についての著名な書籍を輪読形式で読んでから現地に赴き,現地の学生とワークショップを行って議論した後に,実際に農村を訪問するという形式でした.ワークショップでは,貧困地区の住民が日々の支出を賄えないことについて,その原因を現地学生とともに議論しました.そのなかで,輪読を行った際に取り上げられていた原因のなかでも私たちと現地学生の思う主要な原因は異なることが分かり,貧困に対する価値観を正すことができました.
ワークショップの様子

ワークショップを行った後は,バゴー川の近くの洪水常襲地区でアンケート調査を行いました.当該地域は2018年の洪水で1m以上の浸水があった地域であり,住民の方に聞いたところ,みな揃えて腰から胸のあたりまでを指していました.客観的に考えてみれば1mもあれば胸まで浸かるのは当たり前のことなのですが,実際に浸水した家屋と住民を前にその事実を知ると浸水時の暮らしがいかに大変かが想像でき,私たちが行っている観測システムの整備,あるいは洪水と貧困の関係を明らかにする研究が必要とされていることを改めて認識することができました.また調査を通して,輪読やワークショップでは挙げられなかった課題,例えば政策による強制移転問題や政府からの支援の有無の話など,を新たに発見することができたのも現地にいかなければできなかったことで,大変勉強になりました.
浸水高を測る

今回の訪問,とくに洪水常襲地区でのアンケート調査で一番印象に残ったのは,住民の方々がみな楽しそうに暮らしており,時間のかかるアンケート調査にも快く協力してくれたことだと感じています.彼らは収入が少なく,現在の状態から抜け出す自由が与えられていない点で貧困とよばれています.しかし,私が目にした限りでは楽しそうに暮らしており,調査を通して貧困=苦しいという認識との間に一種の認知的不協和を感じることで貧困とは何かという問題の原点に立ち返ることができました.その上で社会基盤が貢献できることとして,アンケート調査でデータを収集したり,流量観測点を増やしたり,ダムを適切に運用する方法を考えたりと,少しずつではあるが着実に状況を私たちの考える「良い」方向に進めていくことが間違っていないことを改めて認識することができたという点で,大変意義のある訪問でした.

もちろん,観光も(少しだけですが)しました.ヤンゴンで一番有名なshwedagon pagodaは最近金箔を塗りなおしたそうで,とてもゴージャスでした!
ブルゾンなつみwithB?

今回の訪問では川崎先生をはじめSATREPSやJICAの先生方,YTUの学生たちに大変お世話になりました.ありがとうございました.
YTUにて記念撮影




Wednesday, April 10, 2019

ミャンマーの街角から

こんにちは下村です!3/16~22でミャンマーに行ってきました第三弾
ちなみに私にとって、ミャンマーの訪問は二回目。奥田の方が圧倒的にミャンマー慣れしています。
私はミャンマーでのアンケート調査についてお話ししたいと思います。

今回はヤンゴンのDalaとDawbonという二つのタウンシップと、バゴーという地方都市の中心部で世帯調査を行いました。
まずヤンゴンの調査から紹介します。

Dala地区の川沿いの世帯

Dawbon地区の街並み
Dalaはヤンゴンの市中心部の東部、Dawbonは市中心部の東部にあるタウンシップで、両者とも都市洪水がよくおこる地域です。しかし、都市洪水というのは浸水深・浸水期間ともにそこまで深刻ではなく、住民の方たちもあまり問題視していない様子。上の写真にあるように川沿いの家でさえも高床式の住居ではなく、やはりヤンゴンはそもそも交通の便が良い上に洪水の被害も小さいからこそ古くから発展してきたんだなと実感しました。

続いてバゴー
聞き取り調査を手伝ってくれたYTUの学生さん
きれいな服でおでかけ

ヤンゴンと違って高床式の住居が多いことを実感しました。前回来た時は雨季であちこち浸水していたため、今回はより浸水の深い地域も訪問することができました。同じバゴー市内でも、浸水の深さはかなり異なる上に、浸水深が同程度であっても洪水に対する対応は世帯ごとによって異なることを実感しました。本調査ではこのあたりについてしっかりと深堀したいなと思います。

<番外編:ヤンゴン中心部>
今ミャンマーはとても発展中。ヤンゴン中心部にはこんな立派なビルがあります。
サクラタワー

サクラタワー屋上のバー
今回は現地調査の後、みんなサクラタワー屋上のビアガーデンに行きました。楽しかった!

Monday, April 8, 2019

各所訪問・ヒアリングに行きました@初ミャンマー

新M2のやまがみです。

3/16-23にかけてミャンマーのヤンゴンとバゴーを訪れました。川崎Gといえばのミャンマー!ですが実は今まで訪れたことがなかったので、配属丸1年を目前にすべりこみで行くことができました。

滞在は全部で6日間、ヤンゴンに4泊とバゴーに2泊で、YTUの学生と現地調査を行なったり、ワークショップに出席したりと濃密な時間でした。今回の記事では、現地の関係各所への訪問に同行した際のことをレポートします。主にSATREPS事業の成果の共有と、今後へどう繋げていくかというテーマでの議論を聞かせていただき、また個人的なQ&Aの時間も設けていただきました。

17日:Hydro Informatics Center にて Ni Ni先生とミーティング
ミャンマーの水関連事業に関して、技術的にも社会的にも、またリーガル面でも幅広く深い知識を持っていらっしゃるパワフルな先生でした。今回様々な現地の関係者にお会いしましたが、洪水と貧困のサイクルについてや、災害の社会的人為的要因に対する問題意識が特に高かったなと感じます。子供への水教育からハイレベルな会合まで携わる顔の広い先生だからこその説明を聞けて非常に勉強になりました。
先生方。頑張って選んだお土産とともに(チョコではないです)

18日:JICA にて中村さんとミーティング
ミャンマー国内の水関係のステークホルダーやそのプラットフォームが未確立であることや、どのように災害に対して自発的な問題意識を持たせるか、について様々なお話を伺いました。工学を勉強していると、誰がどのように事業を実施するのか、そこでのボトルネックへの理解が追い付かないことが多いですが、その苦労や打開策についての熱いお考えを伺うことができました。

19日:DWIR (Directorate of Water Resources and Improvement of River Systems) にてDGとミーティング
主要なステークホルダーの一つです。断絶されている省庁同士を繋げる努力はCommitteeをはじめ出てきているけれども、Science-basedにはできていないという生の声を伺ったことが非常に印象的でした。また、この日は去年のタイ旅行で買ったタイ柄ズボンを履いてしまっていたがゆえにズボンを5度見くらいされてしまい流石に反省しました。
お土産にマグカップを戴きました。プレミア。
21日:DDM (Department of Disaster Management) にてDGとミーティング
災害発生時の緊急対応にあたる重要な方々です。日本と比較すると緊急対応の体制がまだまだ足りなかったり、一方で市民たちも「洪水と生きる」ことに慣れていたり、課題やジレンマの大きさを感じました。またここでは写真左の通訳さんと、写真右の職員さんと仲良くなれてフォローアップでも色々聞けました。コミュ力が磨かれます。
紅茶はデフォで甘いです

21日:GAD (General Administration Department) にてDGとミーティング
市民に最も近く、治水事業の社会経済的な成功の鍵を握る方々だと思います。データの共有や、タウンシップレベルでの会議等も喜んでアレンジしようととても協力的だったのが素敵でした。私も、学生ながらバゴーの統計データをリクエストしたところすぐ用意してくださったので感動しました。
日中に訪問調査した家の何倍の広さだろう…とキョロキョロしてしまう広さでした。

22日:Bago Regional Department にてミーティング
今までお会いしてきたDGさんも集まり、事業の今後のビジョンについて具体的な議論が行われました。予算や法律的な制限ももちろん視野に入れつつ、Science-basedでどのような提案が挙げられるのか?と言った質問や意見のすり合わせがなされ、国も産学官も越えて連携する意義深さを実感しました。
椅子やシャンデリアがゴージャスな空間でした。

総じて:初めてのミャンマーでしたが、人々の温かさや落ち着きを感じてとても好きになりました。街を見渡すと歴史の名残や開発されている地区が混在しワクワクします。お会いしてくださった皆さま、そして訪問に同行させてくださった川崎先生、ありがとうございました!
おそらくまた縁結びを祈っているしもむー@パゴダ
自撮り好きなYTU学生を見倣って自撮りをしてみた図
会心のおくだイケメンショット@WSの同時通訳室

Friday, April 5, 2019

洪水対策ワークショップ in バゴー

新M1の奥田です。

3月16~23日でミャンマーに行ってきました!今回で3回目のミャンマー訪問です。

僕からはバゴーで行われた洪水被害低減のためのワークショップについてお伝えします。
このワークショップでは、これまでバゴーを対象に行われてきた研究の成果を、実際の洪水被害低減のための政策や計画の決定に生かすにはどうしたらよいのかということを議題としていました。大学の先生方、JICAの方、現地の行政機関に勤めている方など非常に多くの方が参加されていました。
集合写真
ワークショップはJICAの中村さんの開会のあいさつから始まりました。中村さんは行政と大学との間の協力関係の枠組みを作ることが必要だとおっしゃっていました。
中村さんの開会のあいさつの様子
次に、National Water Resources Committee (NWRC) のNi Ni先生からミャンマーにおける効果的な水害リスクの低減についてお話がありました。

行政の方からの質問に答えるNi Ni先生
続いて、東北大学の小森先生から2018年にバゴーで発生した洪水のメカニズムについて、ヤンゴン工科大学のWin先生からバゴーにおける洪水予報システムの開発について、そして、われらが川崎先生からバゴーの生活に洪水が与える社会的な影響についてそれぞれお話がありました。
小森先生
Win先生
川崎先生
今回のワークショップでは、研究結果を実際の政策や計画に生かすためには現地政府の協力や実際に現場で働く行政の方の理解が必要であり、簡単な道のりではないということを感じました。これから修士で研究をしていくにあたって、ただ結果を出すだけではなく、自分の出した結果がどうすれば社会の役に立つか、どのような場面で使われうるのかということを考えながら研究を進めていこうと思いました。




Friday, March 8, 2019

Zaungtuダムでの水位計設置工事に同行しました

B4の西原です.
いまは卒業論文の提出も終わり,修士課程での研究方針をぼんやりと考えているところです.
さて,2月下旬にミャンマーでの水位計の設置作業に同行してきたので,そのときの様子を写真を交えながら紹介し,自分の感想を記したいと思います.


今回のミッションはバゴー川の上流部に位置するZaungtuダムに水位計を設置することであった.Zaungtuダムはバゴー市街地から直線距離で60㎞離れた場所にあるのだが,ダムにつながる道路は半分以上が未舗装であり片道3時間半を要した.聞くところによると1年前は6時間かかったこともあるそうで,舗装路が随時延長されているため所要時間は短くなってきているのだが,それでも体が時々浮き上がるような悪路が残っており,途上国の山中に水位計を設置する大変さおよび道路インフラの重要性について身をもって知ることができた.
ヤンゴンに戻ってからは,弊研の研究員であるRalphさんとSeemantaさんがYTUの学生に水位計や気象計の扱い方についてレクチャーを行い,私も同席した.そこでRalphさんが何度も振り返り確認しながらレクチャーを進めている光景を目にして,専門技術および観測の重要性を教える難しさを実感することができた.
YTUの学生へのレクチャーの様子

また,バゴー川の現状の観測網および体制についてRalphさんがミャンマーの様々な機関の職員に説明を行う会議にも参加した.今回Zaungtuダムに水位計が設置されたことで一応の観測網が完成してリアルタイムの予測に大きく近づいたが,これを実用に活かしていくにはミャンマー側からの予算を振り分け等の協力が必要不可欠であり,観測の重要性や現状の説明で会議は長時間を要した.また会議の後,川崎先生からミャンマーの政府機関がひどい縦割り行政であることを聞き,日本側と各ステークホルダーとの協力だけでなく各ステークホルダー間の連携協力体制を作ることも求められることを知った.土木事業は他業種と比べて長いタイムスパンで目標を設定したり考えたりすることが多いが,ミャンマーでの現状を自分の目と耳で感じて,目標に向かって根気強くプロジェクトを進めていくことの果てしない大変さを改めて実感することができた.

Zaungtuダムの取水施設
さて私の卒論研究では,黒部川の発電ダム群の運用最適化をテーマにして,複雑な流路網を考慮した発電量の最大化の方法の提案を行った.この黒部川のプロジェクトにおいても上記のミャンマーでのプロジェクトと同じように,関西電力と弊研の協力だけでなくその他のステークホルダーどうしの協力体制などを鑑みながら,また長いスパンでみた電力事情の変化を考慮しながらプロジェクトを進めていくこと,またそのなかで自分にできる貢献は何かを考えながら研究を進めていくことが重要であると思いを新たにすることができた.