Sunday, October 16, 2016

ミャンマー調査のまとめ Part2

皆さん、こんにちは~
B3の三浦健です!

さて、ミャンマー研修も無事に終わったということで、、、
改めて全体を通しての感想を述べたいと思います!!!

まずは研修の概要ですね。

2016921日から25日の5日間、ミャンマーのヤンゴンとバゴー、その周辺を中心に、洪水被害に対する社会的脆弱性の程度を見るために、ヤンゴン工科大学の学生2名とともに住民や地方灌漑局、地方内務室(GAD:地域の争いの調停から相談事まで何でも担当する部署)に聞き取りを行い、バゴー川とシッタン川とを結ぶ水路の様子を見て回りました!

実際、GADにはすごい数の住民がたむろしてました。皆さん、相談に来ているのか、くつろぎに来ているのか、どちらかわからないくらい会話が盛り上がっているようでした。



図1:GADでのインタビューの様子
(僕らの後ろに多くの住民の方が懇談していた!)
社会的脆弱性とは?
災害に対する脆弱性の一つの要因に、社会的属性が挙げられます。所得階層の違いは定住環境の優劣をもたらし、低所得者は災害被害に遭遇しやすく災害後の立ち直りも不十分かつ長期化する傾向があります。

ということで、今回の目的をまとめますと、
ミャンマーで毎年発生している水災害をテーマに、住民や地方行政府への意識調査を通して、土手などのハードインフラの整備状況を確認すると同時に、それら社会的要因についての情報収集を行い、同時に、ヤンゴン工科大学の学生と交流を行うことでした!

実施内容をもう少し詳しく言うと、、
バゴーシッタン水路の護岸状況と川べりの定住状況を観察して、付近の貯水池の利用状況についても調査しました。また、住民へのアンケートを行い、水被害と生活に与える影響について定性的な分析を行いました!

図2:付近の貯水池(でかい~)
(乾季に備えて雨季にたくさん貯水するそうです。)

図3:水路からの光景
(向こう側は一面農地で雨季には一面が水になるらしい)

研修の成果!
今回研修に当たり、いくつかの社会的要因が災害脆弱性に影響を与えていることが定性的に再確認することができました。データ収集の方法を含めた定量的な情報収集には課題があり、現地政府の法整備と情報収集が期待されるなぁとも正直思いました。。。

現地住民への調査から、次のことが確実にわかりました!
①人々は洪水被害に慣れてしまっている
②道路の整備が不足し、特に洪水時には孤立しがちである
③道路から距離が離れ水災害が大きい場所ほど、土地単価は低下する傾向がある
④仏塔が災害時の避難場所および食料の貯蔵庫となっていることや、仏塔訪問時の寄付が地域の社会福祉に使用されていたり僧侶による地域貢献が行われているなど、仏教が地域と密接に関与し社会福祉を担っている


その他にも、所得や職業についての質問などを行いましたが、形式の都合上情報の信ぴょう性が欠けるかなと感じています。
所得などをほかの人がいる前で聞かれたり、突然聞かれたりしたら、中々正直に答えられないのが人の常ではないでしょうか。
社会学の調査は難しいですね。。。

私が個人的に得たものとは?                                 
ミャンマーは私が今まで訪れた国の中で最も興味深いと感じました。近年軍事政権から民主政権へ政権移譲を果たし、各国からの経済制裁が徐々に解除される中で、都心部は急激な経済発展を遂げていました。

こんな感じ、、

図4:ヤンゴン市内の様子
(めっちゃ建物が密集してる)


図5:ヤンゴン市内のデパート
(おぉー、めっちゃきれいで大きなデパート)
その一方で、郊外に行くと、昔ながらの高床式木造家屋に居住し、川水や雨水を生活用水として直接使用している光景や川で子供が遊ぶ光景を見ることができました。


図6:水遊びする子供たち
 地域ごとに街並みや人々の生活が大きく異なっている様子は、引率してくださった川崎先生が仰ったように、まさに日本の“明治維新”を連想させたからです。

さらに、タナカという伝統的な化粧やロンジー(男性用:パソー)という伝統的な着物、仏教を篤く進行している様子を日常生活の中で見ることができ、伝統的な文化を人々が大切にしているのを肌で感じ取ることができとても好感が持てました。

図7:シュエダゴン・パゴダ!
その是非はさておき、例えば、日本の着物などかつて生活に根付いていた習慣が近代化の過程で珍しくなったのを考えると、近代化しつつある今だからこそ、そのようなミャンマーの文化や生活に身近に触れることができたのかもしれません。

さらに、ヤンゴン工科大学の学生と議論する中で、ミャンマーについてより詳しく知ることができました。軍事政権から民主政権への転換によって、生活もより豊かに、自由になったと実感していることや、韓国のK-POPが若者の間で人気があることなど、話題はさまざまでした。親交を深められたことは将来の人脈という点でも貴重な経験になったと感じています。

図8:右側の二人が同行してくれたYTUの学生

個人的には、ミャンマーは中国、ルワンダの次に訪れた途上国です。途上国を訪れることの面白さは、多様な文化に触れることだけでなく、日本が今現在抱えている課題を解決するヒントを探すことにあると思っています。

欧米に追い付こうと近代化した日本にとって、欧米文化以外に属する国々には多くの潜在的発見があるはずです。

日本だけにいては気づきにくい価値観や制度、ビジネスを発掘し、何とか日本にも応用できないか、現在急速に発展し生活も大きく変化しつつあるミャンマーだからこそ見つけられるものがあると思います。これからも何度も訪問しその変化と発見を楽しみたいです!

See you, Myanmar~!

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