Sunday, August 11, 2019

はじめての海外現地調査



はじめまして、生産技術研究所・山崎研究室B4の石川です。
この春学期に川崎先生が主催する少人数セミナー「貧困問題への社会基盤の貢献を考える」を受講し、川崎先生のご厚意に甘え、6/12~6/17にかけてミャンマーへの現地調査へ参加させていただくことになりました。私にとって、はじめての海外での現地調査でしたが、非常に有意義な経験になったので、ここで少し紹介させていただければと思います。

他の先輩方も既に紹介をしていますが、現地調査に乗り出す前の6/13に、ヤンゴン工科大学(YTU)の学生と貧困問題に関するワークショップを行いました。私はここで、少人数セミナーで事前に学習したロバート・チェンバースの「Rural Development」という書籍を紹介させていただきました。YTUの生徒と貧困について議論をしつつ、文化や暮らしの違いから来る視点や意見の違いなどを学ぶことができたのは興味深かったです。

ワークショップの様子
聞き取り調査:通訳をしてくれたYTUの生徒には頭が上がりません



6/14はヤンゴン郊外、6/15~17はバゴーに移動して、それぞれの場所で農村での聞き取り調査を行いました。最貧層の人々ほど危険な地域に住んでいること、洪水等の災害が貧困を加速させていることなど、書籍の内容を実際の経験を通して確認できた一方で、書籍を読むだけでは知ることができなかったことも多く発見できました。ミャンマーでは、軍事政権が崩壊した2011年以降、ここ数年でモータリゼーションが急速に進行し、人々の生活もそれに合わせて急速に変化したそうです。その急速な変化の代償として、都市部と農村部の格差拡大や深刻な環境破壊が問題となって現れてきていると感じました。このような問題は、ミャンマーの発展段階を知った上で、実際にその場を訪問しなければ知ることも注目することもなかったことかもしれないので、現地を訪問することの重要さを痛感しました。また、それ以上に、現地を訪れてその場で生きる人々の生の表情を見て話を聞くことは、知識を得ること以上に心に響くものがあり、貧困問題を解決していきたいという想いがより一層強まりました。


最後に、ワークショップや聞き取り調査、観光などを通して、YTUの学生たちと文化的・社会的な交流を深めることができたことを心から嬉しく思います。これからも彼らとの繋がりと大切にし、より強固な関係を築いていけたらと思います。
そして、貴重な経験をさせてくださった、川崎先生、ありがとうございました!!


Friday, August 9, 2019

しろうとのミャンマー訪問

はじめまして,本郷土質・地盤研M1の新名です.
このたびは川崎先生が主催する少人数セミナーの一環として,6/12~6/17でミャンマーに行ってきましたので,簡単に報告いたします.

6日間のうち,はじめの2日はヤンゴン工科大学(YTU)の学生と合同でワークショップを開いて,貧困が社会基盤にどう貢献できるか?というテーマについて議論をしました.残りの4日はすでに記事を書いている下村さんと奥田くんの研究を少しだけ体験させてもらいました.

一緒に行った方々は川崎研の人が中心で,土を専門にしている人は私だけでした.なので少し緊張していましたが,YTUの学生もとてもフレンドリーに接してくれて心がほぐれました.

ディナーの後にみんなで.ミャンマー人はセルフィー大好き


後半の調査ではひたすらアンケートを取りに世帯を一軒一軒回っていましたが,みなさん見ず知らずの私たちにとても親切に協力していただけました.YTUの方が現地語でコミュニケーションをとってくれるため,私は特になにかできるわけでもなく,聞きたいことがあった時だけ英語を介してYTUの方に通訳してもらっていました.でも言葉が通じないなりにも子供とじゃれてみたり,アイコンタクトをとってお話を聞いているという意思表示をしてみたり,できることもあります.いるだけのでくの坊にはならないように気を付けていました.

最終日には調査地域よりもより郊外にある農村地帯を訪問して,簡単に街並みを眺めてみました.川?ため池?とにかく水のたまったすぐそばにも家が乱立していて,地理的に脆弱な場所に家を建てて住まざるを得ない人々から事情を聞いてみたりしました.意外にもその環境をストレスに思っていないように見えましたが,それは部外者である我々に心を開いていなかったなのかもしれません・・・

最終日の訪問にて.帰り道が水没していました

最後になりましたが,ゼミにいただけの私をミャンマーまで連れて行っていただいてありがとうございました.自分の研究室とは全く違うアプローチや文化にいい意味での刺激を受けることができました.またお世話になることがあれば,よろしくお願いいたします.



Wednesday, August 7, 2019

シャンヌードルとチン雑貨

こんにちは、M2の下村です!
私は6/9~7/7の1か月間、ミャンマーに滞在していました。バゴーで現地調査しヤンゴンに戻り休息、を繰り返す日々を送っていたのですが、ヤンゴンではYTUの学生さんたちに色々なところを案内してもらいました!

現地調査で床の高さを測る私
夜のシュエタゴン・パゴダでぱしゃり

ヤンゴンでのおすすめスポットはやはりシュエタゴン・パゴダです。ミャンマー最大!日本人の観光客も多い!そして昼より夜が断然おすすめです。夜空とパゴダの金色がコントラストになってとてもきれいでした…。現地の人が夜に行きたがるのも分かる。

さて題名にもあるように、ミャンマー1か月滞在を通じて食べ物ではシャンヌードル、雑貨ではチン族の刺繍・織物がとても好きになりました。

とある人気店のシャンヌードル

ボジョーマーケット内のチン族雑貨店
https://www.irrawaddy.com/lifestyle/the-textured-lives-of-the-chin-hills.html

シャンヌードルというのはシャン族料理の一つです。シャン料理は、脂っぽい料理が多いミャンマー料理の中では珍しく味が薄めなので日本人向けだとよく言われます。私もこの麺料理にはまり、色々なお店で食べ比べしていました。
一方チン族の織物はとてもきれいな刺繍がされていて、私も自分用にポーチを衝動買いしてしまいました(笑)

何が言いたいかというと、ミャンマーは食べ物も服もとても民族性・地域性が強いんです!国立博物館にも各民族の服装が展示されているのですが、同じ地方でも民族が異なるだけで全く異なる雰囲気のデザインになっていました。博物館には歴史に関する展示もあるのですが、私にとっては各民族の衣装を眺めているほうがとても楽しかったです…。というのも、この国では「ミャンマー」という一つの国としての歴史があまりないのかなという気がしました。展示されたり語られている歴史が飛び飛びすぎて、いまいち国としてのキャラクターがつかめないような感じ…?

しかし、ミャンマーは現在最後のフロンティアとして大発展中!!
一方で西洋の文化が入ってきており、その生活も少しずつ変化しているようです(山上さんのブログにもあった伝統的化粧品「タナカ」を使う女性も減ってきているんだとか)。
このまま発展していくと、他の国と同じようにミャンマーでも多様な民族文化がすたれていくのかなと思い、少し寂しい気もしました。

最後になりますが、1か月滞在するという貴重な経験をさせてくださった川崎先生、そしてバゴーの調査やヤンゴンの観光で親切にしてくれたYTUの学生の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。私の研究は数多くの人の協力で成り立っているものなので、現地調査で得たデータを大切に扱って研究を進めていきたいと思っています。

Tuesday, August 6, 2019

Public seminar @ Harvard

USE OF GEOSPATIAL TECHNOLOGIES FOR FLOOD DISASTER RISK AND POVERTY REDUCTION IN A DATA SCARCE REGION: A CASE IN MYANMAR

Date: Thursday, August 8, 2019, 12:20pm to 1:50pm

Location: CGIS South S354, The Center for Geographic Analysis, Harvard University, 1730 Cambridge St., Cambridge, MA 02138

By: Dr. Akiyuki Kawasaki, Project Professor, Department of Civil Engineering, The University of Tokyo, Japan



Friday, July 26, 2019

UT-YTU Workshopをしました!

こんにちは!M2のやまがみです!
6月中旬に、現地調査のためミャンマーへ行きました。
今回は川崎先生の少人数セミナーのメンバーでの調査ということで、内容が盛りだくさんの日程でした。

今回はせっかくなので、ファシリテーターをさせて頂いた学生ワークショップ(6/13@YTU)について書きたいと思います!

テーマは少人数セミナーと同じく「貧困削減に社会基盤がいかに貢献するか」でした。
このテーマを、東大(UT)社会基盤の学生と、ヤンゴン工科大学(YTU)社会基盤の学生合わせて20名程度で議論しました。

正解のないテーマに、国・言語の違いを越えてどのように取り組むか。。。
出発前の準備から下村さんと一緒になかなか悩みました。
悩みすぎて行きついた火鍋食べ放題

少ない時間でアウトプットまで辿り着くのと同時に、Being on the same pageも大事に、次の3つのインプットの時間を設けました。
  • 学生による、テーマに関連した研究の紹介(UT 下村さん・奥田さん、YTU 3名)
  • 開発経済学関連書籍の内容の紹介(UT 石川さん・佐野さん)
  • 開発協力の現場から実例の紹介(JICAミャンマー事務所 中村さん)
研究紹介をするなっちゃん

ここから、中村さんが紹介してくださったProject Cycle Managementの一部に沿った形で、アウトプットに向けたエクササイズをしました。
  • バゴーの貧困削減を題材に、極めて重要なProgramme/Sectorに絞りCore problem statementを決定する。
  • 6人程度のグループに分かれ、Core problemのCause, Effect, そしてSolutionを挙げていく。
  • それぞれのSolutionに対して、社会基盤がどのように貢献できるかを議論する。
手探りながらもみんなで議論

グループワーク!上手くいきました

詳しい内容や成果は、別途資料をアップできたらと思います!(いつか・・・)

大まかな感想としては、YTUの学生が出してくれる生々しい情報・実情が複雑に絡み合っていて、社会基盤のみならず社会制度にしろ教育にしろ、
何か一つを変えるだけでは貧困削減が見えてくるわけではないし、
何か一つを変えるのも相当難しいのだなと思いました。(具体性に欠けますが、、)
今回のWSで得た成果自体は、一般的に言われる範疇に収まってしまったかなと進行中は思いましたが、それまで積み重ねた議論を振り返ると、現場の声に即して根拠立ったものになったのではと思います。

一番の感想は、
初めてのWSファシリテーターなんとか無事できてよかった〜〜!です。

パゴダのおかげか~~!?
綺麗でした。
協力してくださったJICAの皆さま、UT・YTUの皆さま、そしてこの機会を用意してくださった川崎先生、ありがとうございました!


YTU生にもらったタナカを付けて。一番うれしいお土産に

Thursday, July 4, 2019

卒論結果の検証データ集め

こんにちは! M1の奥田です。
先月の6/12~17日でミャンマーに行ってきました。今回でなんと4回目です。
今回は現地の学生とのワークショップ、聞き取り調査、農村の訪問等を行いました。
僕からは、ヤンゴンで行った聞き取り調査について紹介します。
今回ヤンゴンで行った調査の目的は僕が卒業論文において行った衛星画像からの建物ごとの収入レベルの推定結果が本当に正しいのかを検証するためのデータを集めることです。衛星画像からの収入レベルの推定結果の例は下の画像のようになっています。この図では、赤い建物が富裕層と推定され建物、橙色の建物が中間層と推定された建物、黄色建物が貧困層と推定された建物です。

推定結果の例(赤:富裕層、橙:中間層、黄:貧困層)
今回調査を行ったのはヤンゴンの中心部からは車で1時間ほどの距離にある郊外部です。この地域を調査の対象として選んだ理由は、この地域はヤンゴン中心部と比べて建物が未収しておらず、収入レベルの推定を行うために必要な、衛星画像からの建物の検出の精度が高いためです。ヤンゴン中心部では建物が密集しているため建物の検出がうまくできませんでした。

調査実施地(赤枠)

卒業論文においては2014年の衛星画像を利用して推定を行ったのですが、衛星画像の時期から5年近く経過しているということもあり、建物の数がかなり増えていました。そのため、聞き取り調査を行う際には推定結果と現在の衛星画像を見比べ、2014年当時から存在している建物を選ぶようにしました。この地域はヤンゴンの中でも最近になって開発が進んだ地域のようで、ほかの場所から引っ越しをしてきたという人が多くいました。

聞き取り調査の様子
今回集めたデータは衛星画像の時期と5年ほど差があるため、単純に推定結果と聞き取り調査から得られた収入とを比較することはできませんが、ほかの指標と組み合わせることで推定結果の検証を行おうと思います。
今回の訪問においても、川崎先生をはじめJICAの方々やYTUの方々には大変お世話になりました。ありがとうございました!

調査後の夕食時の集合写真



Thursday, June 20, 2019

雨季のミャンマーで初調査!

こんにちは!川崎グループ所属,修士1年の西原です.
先日,6/12~17にミャンマーにて現地学生との研究報告,および洪水常襲地区でのアンケート調査を行ってきました.私にとっては3か月ぶり3回目のミャンマー訪問で,雨季に訪問するのは初めてでした.飛行機から降り立った時,前回2月に訪問した時はめっちゃ暑い~という感じでしたが今回は蒸し暑い~という印象でした.

事前に輪読した本

今回の訪問は前回までとは異なり,事前に発展途上国の農村の貧困についての著名な書籍を輪読形式で読んでから現地に赴き,現地の学生とワークショップを行って議論した後に,実際に農村を訪問するという形式でした.ワークショップでは,貧困地区の住民が日々の支出を賄えないことについて,その原因を現地学生とともに議論しました.そのなかで,輪読を行った際に取り上げられていた原因のなかでも私たちと現地学生の思う主要な原因は異なることが分かり,貧困に対する価値観を正すことができました.
ワークショップの様子

ワークショップを行った後は,バゴー川の近くの洪水常襲地区でアンケート調査を行いました.当該地域は2018年の洪水で1m以上の浸水があった地域であり,住民の方に聞いたところ,みな揃えて腰から胸のあたりまでを指していました.客観的に考えてみれば1mもあれば胸まで浸かるのは当たり前のことなのですが,実際に浸水した家屋と住民を前にその事実を知ると浸水時の暮らしがいかに大変かが想像でき,私たちが行っている観測システムの整備,あるいは洪水と貧困の関係を明らかにする研究が必要とされていることを改めて認識することができました.また調査を通して,輪読やワークショップでは挙げられなかった課題,例えば政策による強制移転問題や政府からの支援の有無の話など,を新たに発見することができたのも現地にいかなければできなかったことで,大変勉強になりました.
浸水高を測る

今回の訪問,とくに洪水常襲地区でのアンケート調査で一番印象に残ったのは,住民の方々がみな楽しそうに暮らしており,時間のかかるアンケート調査にも快く協力してくれたことだと感じています.彼らは収入が少なく,現在の状態から抜け出す自由が与えられていない点で貧困とよばれています.しかし,私が目にした限りでは楽しそうに暮らしており,調査を通して貧困=苦しいという認識との間に一種の認知的不協和を感じることで貧困とは何かという問題の原点に立ち返ることができました.その上で社会基盤が貢献できることとして,アンケート調査でデータを収集したり,流量観測点を増やしたり,ダムを適切に運用する方法を考えたりと,少しずつではあるが着実に状況を私たちの考える「良い」方向に進めていくことが間違っていないことを改めて認識することができたという点で,大変意義のある訪問でした.

もちろん,観光も(少しだけですが)しました.ヤンゴンで一番有名なshwedagon pagodaは最近金箔を塗りなおしたそうで,とてもゴージャスでした!
ブルゾンなつみwithB?

今回の訪問では川崎先生をはじめSATREPSやJICAの先生方,YTUの学生たちに大変お世話になりました.ありがとうございました.
YTUにて記念撮影