Wednesday, April 10, 2019

ミャンマーの街角から

こんにちは下村です!3/16~22でミャンマーに行ってきました第三弾
ちなみに私にとって、ミャンマーの訪問は二回目。奥田の方が圧倒的にミャンマー慣れしています。
私はミャンマーでのアンケート調査についてお話ししたいと思います。

今回はヤンゴンのDalaとDawbonという二つのタウンシップと、バゴーという地方都市の中心部で世帯調査を行いました。
まずヤンゴンの調査から紹介します。

Dala地区の川沿いの世帯

Dawbon地区の街並み
Dalaはヤンゴンの市中心部の東部、Dawbonは市中心部の東部にあるタウンシップで、両者とも都市洪水がよくおこる地域です。しかし、都市洪水というのは浸水深・浸水期間ともにそこまで深刻ではなく、住民の方たちもあまり問題視していない様子。上の写真にあるように川沿いの家でさえも高床式の住居ではなく、やはりヤンゴンはそもそも交通の便が良い上に洪水の被害も小さいからこそ古くから発展してきたんだなと実感しました。

続いてバゴー
聞き取り調査を手伝ってくれたYTUの学生さん
きれいな服でおでかけ

ヤンゴンと違って高床式の住居が多いことを実感しました。前回来た時は雨季であちこち浸水していたため、今回はより浸水の深い地域も訪問することができました。同じバゴー市内でも、浸水の深さはかなり異なる上に、浸水深が同程度であっても洪水に対する対応は世帯ごとによって異なることを実感しました。本調査ではこのあたりについてしっかりと深堀したいなと思います。

<番外編:ヤンゴン中心部>
今ミャンマーはとても発展中。ヤンゴン中心部にはこんな立派なビルがあります。
サクラタワー

サクラタワー屋上のバー
今回は現地調査の後、みんなサクラタワー屋上のビアガーデンに行きました。楽しかった!

Monday, April 8, 2019

各所訪問・ヒアリングに行きました@初ミャンマー

新M2のやまがみです。

3/16-23にかけてミャンマーのヤンゴンとバゴーを訪れました。川崎Gといえばのミャンマー!ですが実は今まで訪れたことがなかったので、配属丸1年を目前にすべりこみで行くことができました。

滞在は全部で6日間、ヤンゴンに4泊とバゴーに2泊で、YTUの学生と現地調査を行なったり、ワークショップに出席したりと濃密な時間でした。今回の記事では、現地の関係各所への訪問に同行した際のことをレポートします。主にSATREPS事業の成果の共有と、今後へどう繋げていくかというテーマでの議論を聞かせていただき、また個人的なQ&Aの時間も設けていただきました。

17日:Hydro Informatics Center にて Ni Ni先生とミーティング
ミャンマーの水関連事業に関して、技術的にも社会的にも、またリーガル面でも幅広く深い知識を持っていらっしゃるパワフルな先生でした。今回様々な現地の関係者にお会いしましたが、洪水と貧困のサイクルについてや、災害の社会的人為的要因に対する問題意識が特に高かったなと感じます。子供への水教育からハイレベルな会合まで携わる顔の広い先生だからこその説明を聞けて非常に勉強になりました。
先生方。頑張って選んだお土産とともに(チョコではないです)

18日:JICA にて中村さんとミーティング
ミャンマー国内の水関係のステークホルダーやそのプラットフォームが未確立であることや、どのように災害に対して自発的な問題意識を持たせるか、について様々なお話を伺いました。工学を勉強していると、誰がどのように事業を実施するのか、そこでのボトルネックへの理解が追い付かないことが多いですが、その苦労や打開策についての熱いお考えを伺うことができました。

19日:DWIR (Directorate of Water Resources and Improvement of River Systems) にてDGとミーティング
主要なステークホルダーの一つです。断絶されている省庁同士を繋げる努力はCommitteeをはじめ出てきているけれども、Science-basedにはできていないという生の声を伺ったことが非常に印象的でした。また、この日は去年のタイ旅行で買ったタイ柄ズボンを履いてしまっていたがゆえにズボンを5度見くらいされてしまい流石に反省しました。
お土産にマグカップを戴きました。プレミア。
21日:DDM (Department of Disaster Management) にてDGとミーティング
災害発生時の緊急対応にあたる重要な方々です。日本と比較すると緊急対応の体制がまだまだ足りなかったり、一方で市民たちも「洪水と生きる」ことに慣れていたり、課題やジレンマの大きさを感じました。またここでは写真左の通訳さんと、写真右の職員さんと仲良くなれてフォローアップでも色々聞けました。コミュ力が磨かれます。
紅茶はデフォで甘いです

21日:GAD (General Administration Department) にてDGとミーティング
市民に最も近く、治水事業の社会経済的な成功の鍵を握る方々だと思います。データの共有や、タウンシップレベルでの会議等も喜んでアレンジしようととても協力的だったのが素敵でした。私も、学生ながらバゴーの統計データをリクエストしたところすぐ用意してくださったので感動しました。
日中に訪問調査した家の何倍の広さだろう…とキョロキョロしてしまう広さでした。

22日:Bago Regional Department にてミーティング
今までお会いしてきたDGさんも集まり、事業の今後のビジョンについて具体的な議論が行われました。予算や法律的な制限ももちろん視野に入れつつ、Science-basedでどのような提案が挙げられるのか?と言った質問や意見のすり合わせがなされ、国も産学官も越えて連携する意義深さを実感しました。
椅子やシャンデリアがゴージャスな空間でした。

総じて:初めてのミャンマーでしたが、人々の温かさや落ち着きを感じてとても好きになりました。街を見渡すと歴史の名残や開発されている地区が混在しワクワクします。お会いしてくださった皆さま、そして訪問に同行させてくださった川崎先生、ありがとうございました!
おそらくまた縁結びを祈っているしもむー@パゴダ
自撮り好きなYTU学生を見倣って自撮りをしてみた図
会心のおくだイケメンショット@WSの同時通訳室

Friday, April 5, 2019

洪水対策ワークショップ in バゴー

新M1の奥田です。

3月16~23日でミャンマーに行ってきました!今回で3回目のミャンマー訪問です。

僕からはバゴーで行われた洪水被害低減のためのワークショップについてお伝えします。
このワークショップでは、これまでバゴーを対象に行われてきた研究の成果を、実際の洪水被害低減のための政策や計画の決定に生かすにはどうしたらよいのかということを議題としていました。大学の先生方、JICAの方、現地の行政機関に勤めている方など非常に多くの方が参加されていました。
集合写真
ワークショップはJICAの中村さんの開会のあいさつから始まりました。中村さんは行政と大学との間の協力関係の枠組みを作ることが必要だとおっしゃっていました。
中村さんの開会のあいさつの様子
次に、National Water Resources Committee (NWRC) のNi Ni先生からミャンマーにおける効果的な水害リスクの低減についてお話がありました。

行政の方からの質問に答えるNi Ni先生
続いて、東北大学の小森先生から2018年にバゴーで発生した洪水のメカニズムについて、ヤンゴン工科大学のWin先生からバゴーにおける洪水予報システムの開発について、そして、われらが川崎先生からバゴーの生活に洪水が与える社会的な影響についてそれぞれお話がありました。
小森先生
Win先生
川崎先生
今回のワークショップでは、研究結果を実際の政策や計画に生かすためには現地政府の協力や実際に現場で働く行政の方の理解が必要であり、簡単な道のりではないということを感じました。これから修士で研究をしていくにあたって、ただ結果を出すだけではなく、自分の出した結果がどうすれば社会の役に立つか、どのような場面で使われうるのかということを考えながら研究を進めていこうと思いました。