2014年6月に社会基盤専攻に着任し、早いもので4年弱が経ちました。
参考記事: 2015年8月「遅ればせながら、ご挨拶」
http://kawasakilab.blogspot.com.br/2015/08/blog-post.html?m=0
今春、博士1名、修士2名、学士1名が卒業しました。お陰様で元気で優秀な学生たちに囲まれ(支えられ!)毎年、着実な研究成果を残せてきていると思います。これは本当にとても有り難いことであり、学生や同僚の教員、スタッフの皆様への感謝の念は尽きません。
リオデジャネイロのカリオカ水道橋(18世紀建設)。ブラジルで 記事を書いているだけで、本文とはあまり関係ありません。。 |
我々のグループでは「調査・分析結果を(査読付き)論文として公表することで、(僅かではありますが)学術的知見の積み上げに貢献するとともに、大学外でも使えるかたちにして社会の問題解決に微力ながらに寄与する」ことをミッションにしています。
もちろん、大学の研究・教育活動は多種多様であり、
「論文が全て」とは全く思っていません!!
(→実際、我々の研究活動でも論文にならない活動の方が圧倒的に多いです)
ただ以下の理由から、川崎Gでは論文投稿に積極的に取り組んでいます。
・優秀な学生が数ヶ月〜数年の時間とエネルギー、
そして予算(主に税金)を投入して生み出した研究成果を、
社会が使えるかたちで世に出さないことはもったいない!
→学生にとって自分の名前の著作が未来永劫残る貴重な機会。
・そして、厳しい専門家の査読に耐えうる学術論文を執筆することは、
学生にとってこの上ない能力開発の機会である!
→多くの研究の内容や手法自体は数年で廃れますが、論文作成過程で得られる、論理的思考力、批判的思考力、文章力、構成力、忍耐力は一生使える武器となる。
したがって、我々のグループでは卒論生も論文投稿しており、
これまでに以下の成果を得ています(全て査読付き学術論文)。
【2015年度】
卒業論文
・米原慎, 川崎昭如, 竹内渉 (2017) 将来の土地利用変化が洪水氾濫域に及ぼす影響の評価:ミャンマー・バゴー川流域におけるケーススタディ. GIS-理論と応用, 25(1), 23-32.
・齋藤自快, 川崎昭如(2017)不確実性を考慮した国際河川の提携支援ツールの開発―メコン川における水力発電施設開発を対象に―.水文・水資源学会誌, 30(3), 149-160.
【2016年度】
修士論文
・川村元輝,川崎昭如(2018)貧困層を考慮した洪水氾濫域の開発支援策の検討: ミャンマーでのケーススタディ.水文・水資源学会誌, 31(2), 83-93.
・川村元輝,川崎昭如(2017)開発途上国の洪水と貧困の関係性に関する研究:ミャンマーでの地区レベルにおけるケーススタディ. 地域安全学会論文集, 31, 187-193.
卒業論文
・芳賀泰平,川崎昭如,池内幸司 水資源開発をめぐる反対運動における争点の変遷と社会情勢との関連の分析.水文・水資源学会誌, 審査中
・Ando, T., Kawasaki, A., Koike, T. Evaluation methodology for flood damage reduction by preliminary water release from hydroelectric dams. International Journal of Water Resources Development, in preparation.
【2017年度】
博士論文
・Bhagabati, S.S., Kawasaki, A. (2017) Consideration of the rainfall-runoff-inundation (RRI) model for flood mapping in a deltaic area of Myanmar. Hydrological Research Letters, 11(3), 155-160.
・Shirai, N., Bhagabati, S., Kodaka, A., Kohtake, N., Kawasaki, A., Acierto, R.A., Win, W.Z. (2018) Data communication for efficient water resource management among multi stakeholders: A case study in Bago basin, Myanmar. Journal of Disaster Research, 13(1), 70-79.
・De Silva, M. M. G. T., and Kawasaki, A., (2017) A statistical approach for understanding the impact of climatic variables on agricultural yield: A case study in Polonnaruwa, Sri Lanka. Agricultural and Forest Meteorology, under review.
・De Silva, M. M. G. T., and Kawasaki, A., (2017) Socioeconomic vulnerability to disaster risk: A case study of flood and drought impact in a rural Sri Lankan community. Ecological Economics, under review.
修士論文
・Moiz, A., Kawasaki, A., Koike, T., Shrestha, M. (2018) A systematic decision-support tool for robust hydropower site selection in poorly gauged basins. Applied Energy, under review.
参考記事 2017年1月「卒論の成果!」
http://kawasakilab.blogspot.com.br/2017/01/blog-post_26.html?m=0
学生には国内外の学会やシンポジウムなどに積極的に参加してもらい、プレゼンテーションやポスターを通して、研究成果を広く発表してもらっています。
リオ中心部はLRTや地下鉄など公共交通が充実していて便利。 |
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