こんにちは。M2の五十川です。
先日,中村さんの研究の一環としてタイへ現地調査に行ってきました。
コロナ禍もあったので配属から3年目にして初の海外での調査でした。今回は8/1〜4のアユタヤ視察の,後半の2日間と前後のバンコクでの活動について書いていきます。
8/3 @セーナー地区
セーナー周辺は昨年2021年での洪水でも浸水被害を受けた地域でした。2011年・2021年と2回の大洪水を受けたため,浸水対策を自ら行っている家が多くありました。調査を訪れた当日も,大洪水が来た場合にも家屋の浸水を免れるために高床住居をさらに高くする工事を行っている住居も見受けられました。
浸水した跡がくっきり |
洪水の被害の爪痕がいまだに残っている場所もあり,被害の大きさを改めて実感しました。
午後は役所に訪れて洪水発生当時や発生後の補償等についてお話を伺いました。急に訪問したにも拘らず親切に対応してくださいました。
セーナー地区の役所にて |
8/4 @バーンバーン地区
バーンバーンもセーナー地区同様昨年の洪水被害を大きく受けた地域でした。
幸い家屋の浸水は免れた住居でも,洪水に伴う土砂の侵食被害が大きくても補償が得られない(家屋が浸水することで補償金が出る)等浸水被害以外で悩む方や,諸条件が重なり浸水被害を受けてもまだ補償が得られず,家を修理するお金が不十分で困っている方等,今でも資金面で課題は残存しているように見えました。
すぐ横はチャオプラヤ川 |
また,訪れたご家庭の中にはご家族が病院勤務者の方がいて,LINE電話(タイでも日常的に使用されているようです!)を介して昨年の洪水時での救助や病院での状況についてお話を伺うこともできました。
LINE電話を介した調査の様子 |
8/5 チュラロンコン大学見学&調査結果発表
前日にバンコクに戻り,この日は朝からチュラロンコン大学に訪れました。
まずはキャンパスツアー。建物や道路,広場の規模がどれもこれも大きく,うちの大学よりもすごく広々としていて羨ましいな〜と感じました。ただ驚いたのは大学でも制服があるということ。この日は翌週から授業が始まるタイミングで,制服を着た多数の新入生と見られる人々がキャンパス内を歩いていました。
白い所も含め全部がチュラ大の敷地だそうです。広すぎる…! |
ツアー後は都市地域計画を専門とするSutee先生の研究室にお邪魔し,この4日間での活動報告を行いました。アユタヤでの調査ではSutee先生の研究室の学生の方々にも同行していただいたこともあり,調査結果に対する密度の濃い議論を交えてコメントを頂きました。
発表の様子 |
冒頭にも書きましたが,M2にして初めての海外での調査でした。過去に研究室のメンバーの,海外を対象とした同様の研究テーマに関する発表を聞いていても,実態が十二分に把握できず歯痒く感じていました。今回の調査を通し,実際現地に訪れることでわかる「生の声」を直接肌で感じ取れた経験は非常に価値のあるものだったと思います。
加えて,個人的には初のタイ,いや生まれてから24年目にして初の海外でした。タイに行く前は不安でいっぱいでしたが,現地の方々が親切に接してくださったお陰で何の大きな事故もなく1週間滞在でき,最終日には日本に帰りたくないと思えるぐらい充実したものになりました。不安感を払拭できたこの成長は,生涯大いに役立つかもしれないと感じました。
最後に,今回の調査に携わってくださった全ての方々に感謝の意を申し上げます。本当にありがとうございました!