こんにちは。川崎グループM1の祐谷(ゆうや)です。苗字です。
モデルの構造はとても複雑。入力データだけでもこれぐらいの種類があります。
しかし、正しく運用すれば強い威力を発揮します。日本国内の大きな河川であれば、ほんの少しのカリブレーションの作業だけで、流出過程をうまく再現することができる(河川研OBの吉村先生談)とのことで、これはとてもスゴイこと(らしい)です!
また、WEB-DHMは、独自に開発されたアルゴリズムによって、複雑で精緻な解析を短時間で行う力も備えています。
WEB-DHMの計算では、まず、解析範囲全体の河川流域を、いくつかのサブ領域に分割、 各サブ領域は、さらにFlow Intervalと呼ばれる領域に分割されます。
Flow intervalとは、サブ流域内で、「流達時間」が同じになる領域(セル)を統合して作られる領域です。(間違ってたらごめんなさい)
WEB-DHMでは、この他にもいろいろな水の流れのモデル化を行った後、このflow intervalを一番小さい計算格子にする考え方を用いることにより、解析の負荷が小さく、なおかつ精密な計算が行えるのです!講習会のトリを務めたのは、川崎GのMoiz。自身の研究でWEB-DHMを巧みに使いこなす、川崎Gのエース。パキスタンの水力発電開発シミュレーションに関するテーマで熱弁を奮います。
彼が用いるのは、WEB-DHMの進化系、WEB-DHM-S。
Sは、snowの「S」。WEB-DHMに降雪、積雪、融雪の計算が組み込まれています。
雪が存在すると、地表面のアルベドの条件ががらっと変わったり、相変化に伴う熱交換、融雪のタイミングの問題、降水の地中への浸透の機構の変化など、これまた考慮すべき物理現象がたくさんあるそうです。
まだまだ較正が必要とのこと |
今回は、3時間のみの講習で、WEB-DHMの概要や、応用例の紹介のみが行われる内容でした。実際に自分の手で解析を行えるようになるまではまだまだ長い道のりとなりそうです。うーん、遠いなあ。。。
今回の講習会では、他の研究所、大学に所属する普段お会いできない先生方にもお越しいただき、説明をして頂きました。WEB-DHMに関するもの以外でも、自分の研究に直結するようなテーマに関しても面白いお話を伺うことができ、とても刺激的な講習会になりました!
ありがとうございました!
祐谷
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